ラウンドファスナー付きコインケースの作り方…仕上げ編

レザークラフト

こんにちは!

ハンドメイド工房 虹雨(R&R)の雨です。

今回はコインケースを仕上げていきます。コバを磨き、縫い穴を開けてファスナーを取り付け、全体を縫い合わせて完成までもっていきたいと思います。

それでは本題に入ります。

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コバ磨き

  • コバ磨きの手順はそれほど難しいものではないと思いますが、どこまでやってどうなれば完成なのかという決まりもありません。
  • あくまでも作者が納得する状態が完成ということだと考えています。
  • 何がよくて何が悪いということもないので作者の拘りがどこにあるのかで作品も変わってくると思います。
  • 例えば革包丁で綺麗にカットできればそれが一番いいという人もいれば、ピカピカになるまで何度でも納得するまで磨き続けるという人もいますね…
  • 私はどうかというとコバはできるだけピカピカにしたい方なので、カットしたコバに水を含ませて軽く磨き〜ヘリ落とし
  • 磨き〜染色〜磨き
  • まだまだ凹凸があるのでサンドペーパーなどを使ってならしまた磨き
  • 蜜蝋を塗布してアルコールランプで熱した捻引きで蜜蝋を溶かしながら浸透させます。
  • さらに磨いてから目の細かいサンドペーパーなどを使ってならし、色が薄ければさらに染料を塗布
  • そして磨き、更にCMCなどで磨き…何回磨くの?って自分で突っ込むくらい磨いてます。
  • ここまでやっても中々納得できるコバにならないのも事実ですが自分が見て綺麗になったなぁと思えたら完成ということにしてます。
  • しかしながら革というものはあくまでも自然素材であって、いくら丁寧に扱っていてもコバや銀面に傷ついたり汚れたりするのは仕方がないことだと理解していただき、経年変化を楽しんでほしいなあと思います。
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縫い穴の開け方

  • 最近縫い穴は菱目打ちを使わず、菱ギリで一目一目あけています。
  • 最大の理由は夜でも音を出さずに縫い作業ができるからですねぇ…
  • その都度やり方を教えてバージョンアップ?しているのも事実です。
  • 穴の位置決めは型紙を材料の上に乗せて、目打ちで印をつけます。
  • この印に菱ギリで一目一目縫穴を開けています。
  • 菱目打ちでもいいのですが、型紙に印刷した穴の位置と菱目打ちの間隔が微妙に違うので、菱目打ちが使えないということも菱ギリを使っている理由にもなります。
  • 型紙の精度が悪いのか菱目打ちの精度なのかは今後検証の余地がありそうですが、とりあえずしばらくはこの方法で作業したいと思います。
  • また、内ポケットやマチの穴あけは接着してからだと大変なので接着前にあけています。
  • この際、型紙は別々にせず、外装の印付けに使った型紙を使用して、できる限り同じ穴になる様にすれば接着後も縫い穴位置のズレが少ないのでこの方法を採用しています。

漉き作業

  • 内ポケットのマチと内張と外装をそのまま縫い合わせてしまうと計算上の厚みが4mmになってしまいます。
  • そこでできる限り厚みを抑えるために漉き作業します。
  • 手作業での漉き作業はよく研いだ革包丁がおすすめです。
  • 5mm幅でコバがゼロテーパーになる様にしますが一気に漉いてしまうと余分に食い込んで失敗するので様子をみながら慎重に漉きます。
  • 漉き作業が上手くいくとめっちゃ気持ちいいですねぇ…

貼りあわせと手縫い作業

  • 貼り合わせる前に縫い穴を開けていきます。
  • 印をつけた位置に菱ギリで縫穴を開けていきます。
  • 今回の菱ギリは大中小のうちの中を使っています。
  • 内ポケットのマチは接着前に両端に穴を開けて接着面を荒らしサイビノールなどで接着します。
  • ヤットコやローラーで押さえた後、自作Wクリップで挟み乾燥させます。
  • 乾燥したら内ポケットとマチに縫い穴を開けて縫い合わせます。
  • 縫い糸はビニモmbt#8番を使用しました。
  • ビニモmbtには蜜蝋が塗布されていないので自分で塗布しています。
  • 蜜蝋を塗布すると糸の通りがスムーズなので使っていますが、使わなくても問題はないと思います。
  • 内ポケットとマチを縫い合わせたら内張りに縫い穴を合わせて接着しファスナーを取り付けます。
  • 内張とマチを接着する際は予備の縫い針を四角に挿しておき少しずつ近づけて貼り合わせると穴の位置がずれないのでおすすめです。
  • 内張の床面に芯材(0.8mm厚)を貼って補強とファスナー取付時のガイドにも利用してます。
  • jwcadで作図する際に各辺の中心線を書いておき、その間隔を測ってファスナー取付の位置決めに利用します。
  • ファスナーに前述した中心線をマークし長辺の中心線に合わせて貼っていきます。
  • 角の部分は貼らずに短辺の中心線でマークを合わせて貼った後、角を菊寄せして圧着します。
  • ファスナーの取付は治具を使う人もいますが、治具を作ってもデザインを変えてしまうと使わなくなったり、デザインごとに治具を作っていると治具を置くスペースが必要になったりもするのでこの方法を取り入れてます。
  • ファスナーのスライダーを戻して両方の端末を接着して完成させます。

外装の貼り付けと縫い付け

  • 外装の折り曲げ位置は縫い目を入れるかどうかは好みによると思います。
  • 全周に縫い目を入れたい場合は内装接着前に折り目位置に縫い目を入れておきます。
  • 折り目の中心線から左右5目、計10目縫い目を入れておきます。
  • 外装の貼り付けはゴムのりを使用していますが両面テープでもいいと思います。
  • ゴムのりは、はみ出してもラブラブクリーナーという消しゴムのような道具があると綺麗になります。
  • ただし、ゴムのりが乾燥してからしばらくすると取れなくなるので完成したらすぐに使うことをおすすめします。
  • 内側から予備の縫い針を四隅に刺して外装の四隅と合わせ少しずつ近づけて圧着すると縫い穴の位置がズレずに接着することができます。
  • しかしながら縫い穴の位置が完全一致するわけではないので目打ちなどで縫い穴の位置を確認すると縫い作業がスムーズになります。
  • 片方の縫い作業が終わったらもう片方も同じ要領で縫います。
  • 縫い始めと縫い終わりが狭くて大変ですが頑張りましょ!
  • これで完成ッス!
  • 右側のコインケースはイエローとブラウンのグラデーションカラーになります。
  • 染色方法はイエローに染色して乾燥させた後、硬印刷用紙などをクシャクシャに丸めて染料をつけてポンポンと軽くたたくようにするとマダラ模様になるので面白いですね!

まとめ

  • コインケースの作り方をここまで綴ってきましたがお役に立てたでしょうか?
  • まだまだ説明の足りないというのは自分でもわかりますが現時点での私の限界かなと思います。
  • ここはどうしたらいい?って疑問があればか答えしたいと思いますのでこちらからコメントなどいただけると嬉しいです!
  • 今後も気がついたことがあれば更新していきますのでよろしくお願いします。

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