こんにちは!
ハンドメイド工房 虹雨(R&R)の雨(あめ)です。
ランディングネットの荒削りが終わっていよいよコーティング作業に入ります。
コーティングは大まかに3段階に分かれます。
防水強化〜下地処理〜鏡面仕上げといった感じです。
なかなか時間のかかる作業が続きますが頑張ってやっていきましょ❗️
ちなみに上の画像は約5年前、自分用に作って今でも現役のランディングネットで、クレモナネットからリリースネットに変更しただけでまだまだ現役です。
コーティング作業をしながら合間の時間を活用してクレモナネットも編んで完成しました。
今回編んだクレモナネットのは底辺15目14段、立ち上がり8段、ダブルループ29目、自然に垂らした状態で深さ約55cm
カラーはネイビーブラックっぽく染色し、編んだ後は中性洗剤で念入りに濯ぎ洗いしました。
それではランディングネットのコーティング編…本題に入ります!
塗料について
- ランデングネットのコーティングに使う塗料は、木彫りオイルまたは木固めエースとウレタンサンディングシーラーの主剤、シンナー、硬化剤とウレタン樹脂塗料の主剤、シンナー、硬化剤を使います。
- コーティング用の塗料はホームセンターでも入手できますが、できれば2液性のウレタン樹脂塗料を仕入れた方がいいと思います。
- 理由は、安いウレタン塗料は、被膜の経年劣化が早くちょっとしたことで傷がつきやすくそこから剥がれが生じることがあるので塗料にもこだわった方がいいと思います。
木彫りオイルで防水強化
- 木固めエースを使う人もいるようですが、手軽に入手できる木彫りオイルを使っています。
- グリップ材を切り出した時に一度どぶ漬けしていますが、フレーム材は生成りのままなので全体的にも防水強化します。
- ウエスや刷毛で垂れるくらいオイルを塗り、染み込む時間を置いて乾拭きします。
- この作業を何度か繰り返します。(5回繰り返していますが2〜3回でいいかも?)
- オイルが染み込まなくなったらウエスで磨いて一晩寝かせてから更に磨けば防水強化完了
サンディングシーラーで下地形成
- サンディングシーラーの主剤、シンナー、硬化剤を1:1:1くらいの割合で準備
- サンディングシーラーは乾燥が早いので一回塗る分だけを準備
- 最初にジャングルコックとキングフィッシャーのワンポイントを仮止めします。
- ワンポイントをいれたい部分に爪楊枝で少量のサンディングシーラー塗布
- ピンセットでフェザーを置いて丸ギリなどで整えます。
- フェザーのストークが出来るだけ浮かないように仮止めします。
- 少し時間を置いてフェザーが動かなくなったらランディングネット全体に刷毛でサンディングシーラーを塗布します。
- 液ダレしても後で削って平面出しするので気にせずガンガン塗ってください。
- 1日に一回から二回塗って乾燥を繰り返いています。
- 途中、乾燥した状態で#200番〜400番前後の耐水ペーパーで水研ぎして水分と汚れを拭きとります。
- 光にかざすと凹凸がわかります。
- 上の画像はサンディングシーラーを3回重ねて乾燥後、200番の耐水ペーパーで削った状態です。
- 凹凸がなくなるまで繰り返し下地を完成させます。
- 10回くらい繰り返せばある程度の凹凸はなくなりますが、大きめな穴や凹みは重点的に塗って平面を出します。
- 凹凸が残っている状態でウレタン作業に入るとなかなか平面出しが難しいので出来るだけサンディングシーラー作業で凹凸をなくすことが重要です。
- 水研ぎをやり過ぎるとフェザーや本体を削り落としてしまうので要注意です。
- オリジナルのロゴ(厚みのある物)を入れたい場合はサンディングシーラー作業の前半で入れることを推奨します。
- 手書きのロゴなどを入れたい場合は水性ペン(油性はシンナーに溶けるのでダメ)を使ってサンディングシーラー作業が終わった状態で入れます。
- フレームにあけた穴がサンディングシーラーで埋まっているので穴をあけたドリルで塗料を掻き出しておきます。
- 使える人は筆ペンなどでロゴを入れてもいいかなと思います。
- サンディングシーラーを塗った刷毛はシンナーで洗って置いても高確率で固まって使えなくなるので小瓶にシンナーを入れて漬け置きすることをオススメします。
- シンナーが揮発しないように刷毛にプチプチを巻いて蓋をすると長期間揮発せずに再利用できます。
ウレタン塗装
- ウレタン塗装は刷毛またはエアブラシを使います。
- 刷毛塗りは厚塗りできますが液ダレしたり、塗りムラになりやすく、仕上げ作業に手間がかかります。
- エアブラシは液ダレや塗りムラが少なくなりますが、準備と片付けに手間がかかります。
- どちらも一長一短がありますが、仕上がりの良さはエアブラシに軍配
- ウレタン塗料の主剤、シンナー、硬化剤の比率
- 刷毛塗りの場合、主剤1:シンナー1:硬化剤1
- エアブラシの場合、主剤1:シンナー3~4:硬化剤1
- 正確に量る必要はないと思いますが、塗料の状態によっても変わるので刷毛塗りの場合は塗った瞬間に刷毛ムラがサッとなくなるくらいの硬さ、エアブラシはかなり柔らかくサラサラな状態にしないとすぐにノズルが固まってしまうのでやはり経験を積むしかないです。
- 途中、何度か#800番から#1000番程度の耐水ペーパーで表面を荒して重ね塗りすると塗料のノリがよくなります。
- フレームにあけた穴が埋まってくるので爪楊枝などで吸い取りながら塗装を重ねます。
- 刷毛塗りだと5~10回、エアブラシだと10~20回・・・自分が納得するまで重ね塗りしてください。
鏡面仕上げ
- ウレタン塗装が終わったら数日間(1週間程度)乾燥させてから仕上げに作業をします。
- #1000番から#2000番の耐水ペーパーで水研ぎ
- 細目~極細目~超極細目のコンパウンドで磨く
- 車用の液体ワックスで仕上げて完成!
ヒートンの取付
- 事前に開けておいた穴の周りにマスキングテープで養生し2液性エポキシ接着剤を適量流し込みます。
- ヒートン本体片側の穴にエポキシ接着剤を詰めてランディングネットの穴に挿入します。
- はみ出した接着剤はティッシュ等で拭取りヒートンが動かないようにマスキングテープで仮止めします。
- 24時間以上乾燥して完成!
- おつかれ様でしたぁ❗️
まとめ
- 木彫りオイルや木固めエースなどでグリップ材の防水加工
- 凹凸がなくなるまでサンディングシーラーを重ねること。
- 厚みのあるワンポイントはサンディングシーラー作業の前半、手書きのロゴなどはサンディングシーラー作業完了後に入れます。
- 手書きロゴは溶剤の影響を受けない水性ペンや墨汁がいいと思います。
- 鏡面仕上げを追求する場合、荒削りからサンディングシーラー作業までの下地処理のでき次第で決まるといっても過言ではありません!
- ウレタンの重ね塗りは塗装面を#1000番程度の耐水ペーパー等で軽く荒らすと塗料のノリがよく剥離しにくくなります。
以上でランディングネットの作り方についての記事は完了になりますが、今後もランディングネットは作って行くので、その都度気が付いたことや書き忘れたことなどを修正したり、作り方自体を変更したりすることもあります。
もしもご意見やご要望などございましたら、こちらからコメントいただけると嬉しいです。
こんなランディングネットができたよぉなんてコメントがあったらさいこうですね!
ここまで読んでいただきありがとうございました。
コメント