こんにちは!ハンドメイド工房虹雨(R&R)の雨(あめ)です。
前回、ステンレスワイヤーの曲げ方について書きましたが、少しでも読んでいただいた方の参考になれば嬉しいです♪
今回はバルサ材からブランクを切り出して内部構造(ワイヤーとウエイト)の仕込みとブランクの形成まで書きたいと思います。
それでは本題に入ります。
バルサ材からブランクの切り出し
- バルサ材はホームセンターなどで簡単に入手できますが、今回は近所の釣具店で売っていた材料を使います。
- 幅80mm×長さ300mm×厚さ5mmが2枚入っていましたが、よく観察するとそれぞれの木目が全然違い、左右の密度が変わってバランスが悪くなりそうなので1枚のバルサ材からブランクを切り出します。
- 事前に作っておいた型紙からブランクをトレースして一つ一つ切り出します。
- 左右のブランクに番号を書いておくと貼り合わせ間違いがなくなりますよ!
- バルサ材をトレース線に合わせて一気にカットしようとすると割れたり斜めになったりといきなり失敗することがあるので、できるだけ木目に合わせて薄く少しずつカットした方が綺麗にできます。
- 焦りは禁物です。
- この際、ギリギリでトレース線を残すようにカットすると2枚貼り合わせた時にブランクのセンターがわかりやすくなるのと荒削りする際の目安にもなります。
- ブランクの切り出しが完了したら、両面テープで全部貼り合わせ、サンドペーパーに擦り付けてまとめて削ります。
- こうすることによってある程度同じ形のブランクが出来上がります。
- この際、ブランク一つ一つのセンターに見えるトレース線を目安に削るとさらに精度の高い物になります。
- 前後左右上下からよく観察し、バランスの良いブランクになるように削ります。
内部構造線の埋め込み
- ブランクの形がある程度整ったら、両面テープを剥がしてバラバラにします。
- ブランクの間に内部構造線となるワイヤーを挟み、ズレないように押し付けてワイヤーの跡形をつけます。
- ブランクに傷がつかないように万力などを使うとハッキリと跡形がつきますがよく観察しながら圧着しないとズレることがあるので要注意です。
- この際、内部構造線の曲がりやズレがあるなら、できる限り修正しておくことが大切です。
- 跡形がわかりやすいようにペンなどでトレースしてミニルーターなどで軽く溝を掘ります。
- 内部構造線をブランクに戻して隙間のないことを確認できたら接着剤で貼り合わせます。
- 接着剤の白ボンドは使用を避けた方がいいです。どぶ漬けした際、溶剤に溶けて剥がれることがあります。
- 接着後は完全硬化するまで放置しておきましょう!
- はみ出した接着剤を削り落とし、ブランクの歪みやアイの曲がりがあれば修正しておきます。
- これでブランクが完成しました。
ウエイトの埋め込み
- 内部構造線の作業が終わったら、ウエイトを仕込みます。
- 今回は4.5mm、0.9gのタングステンウエイトを2個入れます。ウォブリング強めのスローシンキングになる予定です。ハイ‼︎あくまでも予定です。
- ブランクとウエイトのバランスの取り方は、今後機会があれば投稿したいですねぇ…
- ウエイトを仕込む位置はウォブリングを大きめにしたいのでベリーアイ前後のできるだけ近い位置にボール盤で穴を開けます。
- ベリーアイにドリルがあたらないところまで近づけて4.5mmの穴を開けます。
- ウォブリングを小さくしたい場合はウエイトの間隔を離せばいいはずですが、どこまで変わるのかは検証しないといけませんねぇ…
- 前作は4B(1.2g)のガン玉を使って6mm厚のバルサを使ってスローシンキングになったのでバルサの厚さとウエイトの違いでどう変わるのか楽しみです。
- 4.5mmのドリルで開けた穴にタングステンウエイトがぴったりハマります。
- 開けた穴に木工パテを詰め込んでウエイトを押し込みます。
- はみ出したパテをヘラで擦り付けて表面をある程度平らにします。
- 後で削り落とすので、ほんの少し盛り上がっている程度がいいと思います。
- また、木工パテは硬化するのが早いので1箇所ずつ決めていくことをお勧めします。
- 上の画像左3本がパテを盛って乾燥中のもの、右3本がパテが乾燥後に削ったものです。
バルサブランクの仕上げ
- ウエイトの仕込みが完了したらいよいよブランクを仕上げていきます。
- バックとベリーに型紙を合わせてトレース線を書いてカッターで削ります。
- 型紙を使う理由は目見当で削ると左右のバランスを崩すことがあるし、できるだけ同じ状態のブランクを作りたいから。
- カッターの歯は新しい物をセットし、少しずつゆっくり削り落とします。
- カッター歯を深く入れ過ぎると余分なところまで削ってしまうので要注意です。
- 角を落としながら理想とする形まで削ったらサンドペーパーで仕上げます。
- サンドペーパーは300番くらいから400番くらいで凹凸がなくなるまで上下左右前後からよく観察しながら削り、バランスを整えてブランクの完成です。
- バルサ材は簡単に削れてしまうし、ちょっとしたことで傷がついたり凹んだり、かなり繊細な材料なので取り扱いに注意が必要です。
まとめ
- ミノーの骨幹となるブランクはひとつひとつ慎重に切り出しておくことが大切です。
- バルサ材は簡単に切り出すことができますが、大きめにカットしようとすると余分なところと切ってしまうことがあるので焦らずほんの少しずつ薄く薄くを肝に銘じてカットしましょう。
- また、バルサ材の木目と直角に切ろうとするとかなりの抵抗があるのでこれも何度も何度も歯を入れて慎重にカットしましょう。
- 内部構造線の埋め込みはワイヤーをブランクに合わせてみて曲がりやズレがあったら接着する前に修正しておくと出来上がった後が楽になります。
- ウエイトのちょっとした位置のズレでアクションが大きく変わるので同じものを作る場合は穴の位置がズレないように穴をあける際は印をすることを推奨します。
- 削り作業が終わった後も前後左右上下からよくバランスを確認し、バランスが悪ければ修正すること!
- 最終的な仕上がりに影響するのはコーティングする前作業の良し悪しで決まると言っても過言ではないので何度も確認することをお勧めします。
- 以上、ブランクの形成が終わりました。次回はコーティングとリップの取付作業をまとめてみたいと思います。
- ここまで読んで頂きありがとうございました。
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